3回目の緊急事態宣言では「無観客上演」要請も(TOKYO)

OUTLINE【2021.06.18】

2021年1月8日~3月20日まで続いた2回目の緊急事態宣言が解除され、イベント会場(劇場)は客席キャパ50%から100%に戻り、終演時間の短縮働きかけも20時から21時へと延長された。しかし感染者数の増加は続き、3月26日にはコロナウイルス感染による国内死者数が9000人を超えた。
4月12日、政府は1か月の予定で東京・京都・沖縄に「まん延防止等重点措置」を適用。イベント会場は客席キャパ100%のまま、終演時間は20時までの働きかけ、という緩やかな制限となった。その後も感染者増は収まらず、政府はゴールデンウィークを前に、3回目の緊急事態宣言の検討に入ったが、この際、舞台芸術業界には、イベントに関しては2回目の緊急事態宣言時と同様の措置が取られるものとの予測が共有されていた。が、宣言発出の直前になって、「イベント開催は中止または延期」との報が流れ、現場は大混乱。「イベントは無観客開催」とする4月25日からの緊急事態宣言の内容が舞台芸術関係者に伝えられた4月23日夕方以降、主催者の対応はいくつかに分かれた。
東京都の緊急事態措置を受けた東京文化会館、東京芸術劇場など都立文化施設や、国立劇場、新国立劇場などの国立文化施設、歌舞伎座など松竹系列の劇場などは、4月25日~5月11日の休館および上演中止。東宝や劇団四季、梅田芸術劇場などは、「無観客化・延期等を実施すると多大な混乱が生じてしまう場合も想定されることから、このような事態と主催者が判断する場合には、例外的に、25日から直ちに無観客化・延期等を実施しないこととして差し支えないこともあること。ただし、この場合、催物の主催者は、該当の特定都道府県及び国の双方に相談の上、進めることとすること」(内閣官房からの事務連絡https://corona.go.jp/news/pdf/ikoukikan_taiou_20210423.pdfより抜粋)
という政府からの猶予期間措置を使用して、4月28日からの上演中止を決定。また、東京都内の寄席4軒と落語協会、落語芸術協会は、宣言の催物開催制限の目安に掲げられた「社会生活の維持に必要なものを除き」との文言を根拠に営業を続行したが、政府や都からの要請を受けて、5月1日から休業に転じた。
この突然の無観客上演=実質的な上演中止要請に憤慨・困惑した舞台芸術関係団体は、相次いで、根拠に欠ける無観客上演の撤廃を求めて声明を発表した。
5月7日、緊急事態宣言の5月末までの延長が発表された。5月12日以降、イベントはキャパ50%以内で開催できることとなり、5月10日までに販売されたチケットであれば100%キャパでの上演も可能という制限緩和で、劇場は全面再開が決定。一方、映画館、博物館・美術館等の文化施設は依然として休館を要請されるという、非常にチグハグな対応が問題視された。
5月28日、政府は緊急事態宣言の更なる延長(6月20日まで)を発表。劇場などイベントについてはこれまで通り。映画館・美術館等は人数制限による時短営業を条件に、6月1日から再開が可能となった。
その後も、感染者数は下げ止まりを経て上昇に転じ始めているが、五輪開催を控えた政府は、予定通り、6月20日に緊急事態宣言を解除する意向を示している。(ND)

付記(2021/06/19):6月18日、東京都が「まん延防止等重点措置」を決定。6月21日から7月11日までの措置期間は、<大声なし>イベントについては5000人までの会場はキャパ100%収容可、21時までの営業時間短縮要請となる。

新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置(東京都)

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