記事要約:METオペラ、ゲルブ総裁と技術スタッフの確執が泥沼化 今年中の再開は不可能か(NEW YORK)

OUTLINE【2021.04.28】

 

演劇、テレビ、映画、イベントなどのエンタメ業界で働く技術者・職人が所属する労働組合IATSE(International Alliance of Theatrical Stage Employees & Motion Picture Machine Operators of U.S. & Canada)が、メトロポリタン・オペラの2021年内の再開は難しいと言及した。
2020年12月にメトロポリタン・オペラ側が技術スタッフを締め出してから状況が変わっておらず、交渉が難航している。メトロポリタン・オペラは、IATSE組合員の技術スタッフの30%減給を要求するのみで、交渉のテーブルにつこうとしない。ボックスオフィス売上とドナーからの寄付金がパンデミック前の一定の成績に戻った際に、減給を半分(=15%)にするとしているものの、パンデミック前の状態戻るのは、2025年というリサーチ情報もある。
IATSEの代表は、国内でスタッフを「締め出した」のはメトロポリタン・オペラだけであるとし、ピーター・ゲルブ総裁が、交渉に応じる代わりに作業を外注したのは、スタッフに対する裏切り行為だと言及。さらに、パンデミック開始時に、ゲルブ氏は自身の140万ドルの給与を返上すると発表していたが、IATSE調べでは、メトロポリタンオペラの2020年の税務申告書によると、ゲルブ氏は合計で210万ドル以上の支払い及び手当を受けているとした。
IATSEは、交渉が再開されるまで、ドナーへ寄付を差し止めるよう呼びかけている。(MK)

https://operawire.com/iatse-local-one-says-metropolitan-opera-will-not-open-in-2021/

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