悲痛な年末の公演界:感染者急増による公演の混乱、隔離免除中断による影響、防疫パス適用についての記事詳細(執筆:国民日報チャン・ジヨン専任記者)(SEOUL)

OUTLINE【2021.12.08】

悲痛な年末の公演界:感染者急増による公演の混乱、隔離免除中断による影響、防疫パス適用についての記事詳細(執筆:国民日報チャン・ジヨン専任記者)

国立バレエ団は11月4日と5日、大邱オペラハウスで『くるみ割り人形』を公演する予定だったが、4日の公演のみ行って5日は中止とした。 団員1人がコロナ19の陽性疑いとなったからである。この団員は6日に陽性判定を受け、濃厚接触者に分類された国立バレエ団の団員とスタッフ120人余りが検査を受けて、幸いに全員の陰性を確認。しかしこの余波で、大邱オペラハウスは会場を閉鎖して防疫作業をするために、7日のオペラクァイアーコンサートを取り消した。国立バレエ団も、14〜26日のソウル芸術の殿堂オペラ劇場での公演は予定通りに行うが、10〜11日の全州韓国ソリ文化の殿堂での公演は取り消した。

最近のコロナ19感染者急増によって、公演の取り消し事例が増えると憂慮される。神市カンパニーのミュージカル『ビリー・エリオット』もお祖母さん役の俳優パク・チョンジャが感染して11月30日と12月1日公演を取り消した。

変異ウイルス「オミクロン」の登場で、政府が再び防疫の手綱を締めたことも公演(=舞台芸術)界を緊張させている。とくに12月3日から2週間、海外入国者の自主隔離免除措置を中断するとの発表により、クラシック界で公演中止の事例が続いている。

ソウル・ロッテコンサートホールで4日、5日に予定されていたドイツのチェリスト、ダニエル・ミュラー=ショットのリサイタル、13日のバイオリニスト、クララ・ジュミ・カンのリサイタルなどが公演中止を発表した。 16日、17日にオスモ・ベンスケ指揮でベートーベン交響曲9番「合唱」を上演予定であるソウル市響と、24日に定期音楽会を通して新任音楽監督ピエタリ・インキネンの就任式を行おうとしていたKBS交響楽団は、公演可否が不透明である。クラシック関係者は「自主隔離免除が再開されるまでは海外アーティストの来韓が容易ではない」と語った。

試用期間を経て、13日から適用されるすべての劇場の防疫パス義務化措置に対しては、歓迎する声が出ている。劇場は防疫パス義務適用施設に分類され、ワクチン接種完了者、PCR陰性確認者(48時間以内)、18歳以下、完治者、健康事由などで不可避な接種不可者のみ入場することができる。代わりに、劇場に適用されてきた座席空けなど施設密集度の制限は適用されない。

国内の公演(=舞台芸術)界では、先月から防疫パスを試験的に適用した公演が出た。ウィーン・フィルハーモニック・オーケストラ来韓コンサート4回のうち、釜山BEXCO公演が初めて距離を置くことなしに全座席を販売した。EMKミュージカルカンパニーはミュージカル『レベッカ』について、当初14日から来月16日まで一部の回に限り防疫パスを適用することにしていたが、政府発表以後は全回へと拡大した。 制作会社ザ・ウェーブも7日からミュージカル『ザ・ラストマン』に防疫パスを取り入れた。神市カンパニーの関係者は「防疫パスの義務化により、制作会社ごとに座席を100%販売するかどうか悩んでいる」と明らかにした。

防疫パスの義務化によって劇場と制作会社などは事前点検事項が増えた。これまで劇場では観客の出入時に手記名簿や電子出入名簿(QRコード・安心コール)を記録させていたが、今後はワクチン接種アプリや証明書をいちいち確認しなければならない。

ロッテ・コンサートホール関係者は「序盤には多少の混乱があるだろうが、安全な観覧環境のためには防疫パス義務化が必要だと思う」と言いつつ、「モバイル機器利用に不便さを感じる老年層は、慣れるまで時間がかかるだろう」と明らかにした。 (NU)

http://news.kmib.co.kr/article/view.asp?arcid=0924221837

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